介護職として働く際には、上司の質がとても大切です。
介護がチームケアであることを正しく理解し、チーム全体で業務を遂行するという意識を持った上司の下で働くことが出来れば、アクシデントによって業務が大きく遅れることなく適切なフォローが受けられます。
同時に自分も遅れている誰かのフォローをするという地盤が形作られ、円滑に仕事が出来る職場となるでしょう。
利用者理解、自己決定の尊重を重んじる上司の下でなら、拒否のある利用者をレクリエーションに参加させるために、言葉を尽くす苦労は小さくなるでしょう。
レクに参加する意義と、利用者本人の意思の大切さを正しく評価できない上司であれば、無理にでも居室から連れ出すように指示される場合もあるかも知れません。
介護の職場で働くとき、上司に求めることは多数あります。
人間的な魅力、上司としての能力、介護職者としての素質。そのどれかが欠けている上司の下では働き辛く、ストレスの大きな職場になってしまうかも知れません。
今回は上司に対して求める事、上司との上手い付き合い方について紹介したいと思います。
目次
こんな上司は嫌だ!タイプ別の対処法
今回は介護の現場で働き辛さを感じ、ストレスになってしまう上司を三つに大別して、解説していきます。
それが人間力の低い上司、上司力の低い上司、介護力の低い上司です。
【人間力】例: パワハラがひどい
パワハラやセクハラはもちろん上司としてあるまじき行為ですが、上司という立場でありながら積極的に愚痴や悪口を言ってしまう上司も少なくありません。
セクハラと悪口では別物のように見えますが、これは程度の違いであり、根本的な部分では同じものであるといえます。
介護という仕事はチームとして一致団結することが出来なければ、それだけできつくなる仕事です。
アクシデントのフォロー、忙しい時間帯の連携がしっかりと行えていれば、少ない人員配置でもスムーズに業務が進行する場合も少なくありません。
反対に、まとまりなく働いていては十分な人員が配置されていてもどこかで業務に遅れが発生し、アクシデントで慌てることになってしまいます。
上司に求心力があり、人間的な魅力で職員全体をまとめることが出来れば最も働きやすい職場ですが、最低でも尊敬できないような上司では辛いといえます。
パワハラ、セクハラ、悪口などの分かりやすい例でなくとも、指示をする際の言葉遣い、介護技術などの指導などで態度が偉そうなだけでも親しめる上司とは言えませんよね。
個人的な好みが指示内容に影響しているように感じる、仲の良い人には優しく、嫌いな人には厳しいような態度も、上司としての能力の低さとと共に公私を分けられていない人間的な未熟を感じるかも知れません。
人間力に欠ける上司とは、悪く言えば子供な上司です。
悪口を言い、好みで仕事をする。仲の良い集団で集まりたがり、嫌いな人への対応がずさんになる。
残念ながらこうした上司も少なくありません。
言葉遣いの悪さなどがあまりにひどい場合、施設長などの管理職へ訴えるというのも検討した方が良いかもしれません。
その職場で働き続けるなら、上司の子供っぽさを認め、仲の良いグループに入る方が働きやすい場合もあります。
【上司力】例:無責任な上司
介護の仕事には大きな責任がつきまといます。何となく顔色が悪いという直感の取り扱い一つで、疾病の早期発見と肺炎の発症を分ける場合もあります。
難しい判断については上司の判断を仰ぎたいものですが、しっかりとした指示を貰えない事も少なくはありません。
こうした場面では上司として、介護職者として、責任感をもった指示をもらいたいものです。
上司には介護職と管理職の橋渡しの役割もあり、管理職に対する要望の窓口としての機能も果たしてもらいたいと感じるかも知れません。
「人を増やして欲しい」「新入居者の介護度が高すぎる」などの不満が一番に集まるのは上司であり、適切に管理者へ伝えるなどの対処をするのは上司の責任であるとも言えます。
ここで上司としての判断を行わずに全てを管理職へ伝えることも、また管理職へ伝えることを怠ることも無責任であると言えます。
中には上司の裁量や判断で対策や実施が出来る内容もあり、個人の介護職としての働き以上にこうした判断や対応が必要な部分での活躍こそが上司に求められるものであるといえます。
部下の相談を聞く働きやすい職場に整えるなど、上司に求める責任は沢山ありますが、最低でも上司として、最低限の責任を果たしてくれる上司であってほしいものですよね。
無責任な上司に困る場合、強く求めるのではなく上手くコントロールしていくつもりで関わるというのも手段かもしれません。
上司の対応が無責任に感じる場合、責任のスケール感に上司と自分でズレが生じている場合もあります。
重ねて質問をしたり、確認を多めに行ったりといった方法で自分が重く捉えているという事を伝えていくことも出来ます。
【介護力】介護技術が未熟
介護の職場で上司を務めるからには、高い介護技術と介護知識を持っていて欲しいものです。
困ったときに頼れるだけの能力が無ければ、頼りない上司になってしまいますよね。
部下に手本を示すべき上司の能力が低いと、上司のフォローをする機会が増えてしまうこともあるかもしれません。
チームケアとして、ある程度上司に対してフォローを行う事自体は問題ないものの、上司のフォローに走り回るようではストレスも溜まります。
介護技術などに関して質問した際にスムーズに返答がもらえないと不安になりますし、疾病や障害だけではなく介護保険等に関しても困ったら頼りたいところです。
しかし上司の知識不足は、自分の知識で補う事が出来る場合もあります。
自己研鑽に努め、知識や技術で上司に頼る部分を減らせば、介護力の低い上司に困らされる割合は減るでしょう。
だからといって上司の意見や技術を否定してしまうことは出来ませんし、上司の能力が高まるわけではないので、自身の頑張りと比べてしまえばよりストレスになるかも知れませんが。
少なくとも自分まで間違った知識で介護を実施することは避けることは出来ます。
上司が変わるのを期待するのは無駄
社会福祉の面接などについての知識として、単純接触効果というものを知っている人もいるかも知れません。
基本的に人は、ただ顔を見る回数が増すだけで好印象を増すという効果です。
これはソーシャルワーカーにとって「面談などの回数を増やす事に信頼関係構築上の意義がある」という気付きを与えます。
上司とは職場で顔を合わせる回数が多いはずですから、基本的には好感度は増していくはずなのです。
それでも上司に対して不満がたまり、ストレスを感じているならば、それには明確な理由があります。
改善するためには、上司の性格や考え方に明確な変化が必要であると言えるでしょう。
そのためには課題として認識する必要がありますし、もし上司自身が課題であると感じていたとしても性格や考え方の変化は難しいものです。
上司の性格や考え方を認めるような自分の変化が大切になることでしょう。
職場環境を変えることも一つの手段
上司と合わないことでストレスが大き過ぎるなら、転職してしまうのも一つの手だね。
上司が職場環境に及ぼす影響は、とても大きなものです。
最初に紹介した通り、上司が素晴らしい職場ならば他の条件が多少悪くとも気持ちよく働ける場合もあります。
逆に条件がどれだけ良い職場でも、上司の質が悪い職場は長続きしないものです。
介護職では人間関係を理由に退職する割合が高いですが、その中でも上司や管理職との人間関係を理由とする退職の割合が高いものではないでしょうか。
上司が合わないという理由だけで転職するのは、確かにあまり気持ちの良いものではありません。負けたような気分になるかも知れません。
しかし、上司からのストレスを理由に体調を崩してしまうよりは、転職した方が被害が小さくなるとも言えます。
自分を大切にするためにも、上司へのストレスが耐えられないなら転職するのも良いかもしれません。
介護求人サイトでの転職なら、キャリアアドバイザーにだけは本当の転職理由を理解してもらった上で、転職先に伝える内容はアドバイザーと相談しながら決めることもできます。
また、様々な施設の内部事情に精通したキャリアアドバイザーに転職理由を伝えておくことで、紹介してもらう転職先を考える上でも人間関係についても考慮してもらえます。
上司の能力や人間性、性格について考慮してもらう事は難しいかもしれませんが、自分で一から探すよりは人間関係のよくない職場を避けられる可能性は高くなるはずです。
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対応エリア | 首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉) |
対応職種 | 介護福祉士(介護士)、社会福祉士、ケアマネージャー、 介護職員基礎研修、介護職員初任者研修、介護職員実務者研修、社会福祉主事任用、ホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、無資格OK |
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これまでに何度も給料交渉をしてきているプロなので、施設の担当者にうまく給料交渉をしてもらえて給料アップが叶うこともあります。
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対応エリア | 関東・関西中心 |
対応職種 | 介護福祉士、ケアマネジャー、実務者研修、介護職員初任者研修、ホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、看護助手、無資格OK |
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ベネッセグループ自身が介護施設を運営していることもあり、キャリアアドバイザーは介護業界に非常に詳しいプロばかりです。
そのため求人を紹介してもらう時にも施設の内情を詳しく教えてもらえたり、施設ごとに異なる面接で気をつけるポイントも教えてもらえるので、安心してサポートを受けられます。
高待遇・優良企業の求人が豊富
ベネッセ介護は大手企業の知名度もあり、求人を扱っている施設も大手企業や優良企業も多いため、高待遇・好条件の求人も豊富に紹介してもらえます。
求人サイトによっても取り扱っている求人が異なりますが、ベネッセでしか扱っていない優良企業の求人も多いので、できる限り2社以上の求人サイトへの登録をオススメします。
特養から在宅まで幅広い求人の紹介が可能
ベネッセ介護では介護分野に特化していることもあり、特養、老健、有料、デイサービス、在宅など、幅広い分野の求人の取り扱いがあります。
それぞれの施設で働くメリット・デメリットも事前に教えてもらえるので、「入ってみたらイメージと違った…」ということもなくミスマッチになるケースもほとんどありません。