利用者さんとのコミュニケーションが苦手な介護士へのアドバイス!

みさき

みさき
利用者さんにも色んな人がいて、全員とコミュニケーションをとるのって難しいね。
ひよこ先生

ひよこ先生
コミュニケーションが苦手かい?
みさき

みさき
人見知りするし、得意じゃないかな?

コミュニケーションが苦手と感じている介護職者は決して少なくありません。

コミュニケーションと聞くと話題がない、会話が続かない等の難しさを感じてします方もいるでしょう。

しかし、介護職者にとってコミュニケーションはとても大切です。もっとも大切なスキルであると言っても過言ではありません。

ではコミュニケーションが苦手なら介護職者が出来ないのかといえば、決してそうではありません。

今回は介護現場におけるコミュニケーションの秘訣をお伝えいたします。

介護職にとってもっとも大切なのはコミュニケーションスキル?

ひよこ先生

ひよこ先生
コミュニケーションを図るうえで、一番大切なポイントは何か分かるかい?
みさき

みさき
受容と傾聴と共感?
ひよこ先生

ひよこ先生
それはとても大切だけど、手段であって目的ではないね。

目的意識をもってコミュニケーションを行うなら、大切なのは信頼関係の構築だと僕は思う。

 

コミュニケーションが大切であるというのは、多くの介護職者が口にすることです。介護福祉士の実習においても、利用者とコミュニケーションとることが重視されます。

コミュニケーションが介護職者の業務として大切であるならば、そこには何らかの目的が存在します。では、その目的とは何か。

コミュニケーションに難しさや苦手意識を感じている介護職者の中には、その部分を間違って認識している人が少なくありません。

これは、介護福祉士実習においてコミュニケーションで情報収集を行わされることなどが原因かもしれません。

不穏を落ち着かせるような会話、情報収集をする会話を目的として会話を行う事が目的であると認識してしまうようでは、コミュニケーションはとても難しいものになります。

ではコミュニケーションの真の目的とは何か。それは信頼関係の構築です。

介護福祉士実習でコミュニケーションから情報収集を実施する理由も、上手く聞き出す話術を鍛えるものではなく、本来は個人的な情報を話してもらえるだけの信頼を勝ち得ることが目的であると言えます。

これらは同じように見えて、全く異なります。

信頼してもらうためのコミュニケーションに、言葉は必ずしも必要ではありません。

不安を取り払う屈託のない笑顔だけで人を信頼することが出来るように、非言語のコミュニケーションも信頼関係を構築する立派な手段になります。

本来恥ずかしい排泄介助や食事介助を任せてもらい、不安を原因とする不穏を落ち着かせるだけの強い信頼関係を構築しているからこそ、介護職者は介護を提供することができるのです。

そして他人である利用者が介護職者を信頼するために、介護職者が信頼してもらうために、コミュニケーションが大切になるのです。

みさき

みさき
信頼してもらうコミュニケーションって、なんだかもっと難しくなったように感じるよ。
ひよこ先生

ひよこ先生
そうかな?50歳以上年上の利用者と楽しく談笑するより、なんとなくいい人だと感じてもらう方がよっぽど現実的かもしれないよ。

コミュニケーションにおける3つのポイント

みさき

みさき
信頼してもらうことが大切だってことは分かったけど、信頼してもらうためにはどうすればいいの?
ひよこ先生

ひよこ先生
では、信頼関係を構築するためのコミュニケーションの三つのポイントを紹介しよう。

会話することや情報を得ることがコミュニケーションの目的ではないと理解できても、信頼してもらうことが難しいのだと感じる方もいるかも知れません。

それはおかしなことではありません。本来人を信じるという行為はとても難しいものです。

今回は信頼関係を構築するコミュニケーションに大切な、3つのポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

表情や姿勢、服装などの見た目

目線を合わせて会話をする、笑顔で会話をする、これらは会話をする上で大切なポイントになりますが、何も会話だけではありません。

人が得る情報の内で、視覚情報は実に八割に及ぶという話を聞いたことがあるかも知れません。

何となく信頼できそうだと感じてもらえる服装や表情など、見た目が与える情報量はとても大きなものです。

会話が難しくとも、笑顔で接するだけで信頼関係を構築する一助となり、それは立派な非言語的コミュニケーションです。

無言の時間を嫌がらない

あなたは家族や気心のしれた友人と共に過ごす時、常に会話しているでしょうか。むしろ関係が親密であれば親密であるほど、余分な会話は少なくなっていくはずです。

無言であるからといって、コミュニケーションができていないと焦ってはいけません。

むしろ無言のときの表情や呼吸、距離感、姿勢などが与える安心感はとても大きなものです。

最低限の会話だけで、無駄口を嫌うという高齢者は少なくありませんし、会話を好むならば相手から話しかけてくれるかもしれません。

無言だからと言って焦って色々話すようでは焦りが相手に伝わり、関係性はよけいに悪化します。

目があったら笑顔を返す、会話が続かなくとも焦らずに余韻を楽しむくらいの心づもりでいるほうが、信頼関係を築くことが出来るかも知れません。

無理をしない

受容、傾聴、共感はコミュニケーションの合言葉のように扱われることがあります。しかし特に受容に関しては間違った認識で捉えていることも少なくありません。

そもそも受容とは許すことではありません。そういう考えもあると認めることです。

例えば殺人を犯した受刑者に関わるとき、殺人を許すのではなく、殺人を犯したという過去を認める精神性が受容です。

そして、受容より相性という言葉があります。介護職者として利用者の考えや態度は受容すべきものですが、介護職者も人間です。

全てを受容するというわけにもいきません。それは当たり前のことです。根本的に合わない人間が、感情を押し殺して介助を円滑に行う事など不可能です。

全てを受容することが求められるのは例に挙げた受刑者に関わるような、ワーカーとクライアントが一対一で関わる限定的な関係性での話です。

難しいと感じる場合には無理をせず、誰か他の職員と交代するつもりで、決して無理をせずに関わることが大切になります。

合わないと感じながらも無理にコミュニケーションを取り続けるより、その場を離れてしまう方が良い場合は沢山あります。

みさき

みさき
そっか、大事なポイントは会話じゃないんだね。
ひよこ先生

ひよこ先生
そういうこと。会話は言語コミュニケーションに過ぎないけれど、非言語のコミュニケーションの方が実は多くの事を伝えているんだよ。

言語的コミュニケーションのコツ

みさき

みさき
でも、ずっと無言でも辛いよ。会話が必要な場面で役に立つ方法とかはないの?
ひよこ先生

ひよこ先生
むしろ会話がスムーズに出来るだけの信頼関係があれば無理にコミュニケーションを行う必要は薄いと思うんだけど。

言語的コミュニケーションを行うときのポイントを教えてあげよう。

利用者との信頼関係を評価する時、気負わずに会話が出来るなら最低限の信頼関係は構築できていると言えます。

学校の同じクラスや職場の同僚であっても全員がにこやかに会話できるわけではない以上、まずは気負わずに会話が出来ているという事を評価しましょう。

その上で会話に難しさを感じており、かつ会話が必要になる場面もあるかもしれません。
会話に困ったとき、言語的なコミュニケーションを行う際のコツを紹介いたします。

うなづき、相槌、繰り返しなどを織り交ぜる

言語コミュニケーションを行うといっても、常に話し続けるわけではありません。むしろ介護職者と利用者の会話の基本は話すことではなく聞くことになります。

聞いている、興味があるという姿勢を伝えるために、目配せをする、うなずくなどの非言語コミュニケーションを行う事はとても大切です。

また聞いた内容を繰り返したり、要約するといったことも、内容を理解していますよ、聞いていますよと伝える手段になります。

常に何らかの話題を提供し続ける必要はなく、こうした技法を活用しながらコミュニケーションを行うことが大切です。

自分のことを話す

聞くことが大切だと紹介した直後に正反対の内容になりますが、自分のことを話すということも信頼関係を構築するコミュニケーションでは大切です。

よく分からない相手を信頼することが難しいことは当たり前で、相手を知り、自分を知ってもらう過程で信頼関係を構築することが出来るとも言えます。

介護職者にもプライバシーがあるため何でも話す必要はありませんが、自分のことを話すことで信頼してもらうことが出来るでしょう。

食べ物の話をするならば、その食べ物が好きかどうかを聞くと同時に自分が好きかどうかを伝える。

季節や天気の話しをするならば自分がどう感じているかを先に伝えることで、相手が先に話したから自分も答えようという気にもなります。

会話のキャッチボールをする以上、自分からもしっかりと投げることが大切であり、質問をして答えを聞くことだけでは不十分であるとも意識しましょう。

閉じられた質問を意識する

閉じられた質問、クローズドクエスチョンという言葉を聞いたことがあるかもしれません。

「はい」か「いいえ」で答えることが出来る質問が、クローズドクエスチョンです。

長続きする会話、盛り上がる会話を行うならば「どう思うか」「何が好きか」といった開かれた質問、オープンクエスチョンの方が有効な場合もあります。

しかし信頼関係が十分でない関係ならば、「はい」「いいえ」で答えることのできるクローズドクエスチョンの方が答えやすいものになります。

まずはクローズドクエスチョンとして「今日は雨が降っていますが、雨は好きですか?」と質問してみる事で、好きか嫌いかという答えを得ることが出来ます。雨をどう思うかというオープンクエスチョンよりも答えやすいでしょう。

その答えが好きでも嫌いでも共感し「雨の音は気分を落ち着かせるとも言いますよね。雨上がりの空気は澄んでいて清々しい気分になりますね」「確かに憂鬱な気持ちになりますよね、洗濯もし辛いし、困りますよね」などと会話を続けるきっかけにもなるでしょう。

洗濯から家事に会話を広げても良いですし、雨の日の憂鬱な体験として自分の事を話すのも良いかもしれません。

ひよこ先生

ひよこ先生
話題選びとしては季節、天気、食事、趣味、歌、映画やテレビなどが良いかもしれないね。

これらは好き嫌いという一番簡単なクローズドクエスチョンが利用しやすい内容でもある。

みさき

みさき
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ひよこ先生

ひよこ先生
ある程度信頼関係が築けているなら、仕事や家族だね。人生の先輩だから、非常に多くの内容を語ってもらうことが出来ると思うよ。

それぞれの利用者さんに合ったコミュニケーションが大切

みさき

みさき
コミュニケーションって難しいだね。
ひよこ先生

ひよこ先生
介護職者としての基本でありながら、最も奥が深い内容かもしれないね」
「だからといって苦手意識を持たず、自分に合った手段と利用者に合わせた内容を意識するようにすれば良いと思うよ。

どんな利用者であっても、すぐに打ち解けて会話が出来るというのが、理想的でコミュニケーション上手な介護職員だと感じるかもしれません。

しかし特定の利用者から全幅の信頼を得ることができるというのも、コミュニケーション上手な介護職員です。

理想は全ての利用者から全幅の信頼を得る事かも知れませんが、人間同士の関係性においてそれが非常に困難であることは言うまでもないでしょう。

人見知りで会話が苦手ならば全ての利用者と円滑に多くの会話をする必要はありません。
気負わずに、真摯に接し、態度から信頼を得ることも大切な非言語的コミュニケーションです。

多くを語らない姿勢に共感し、信頼してくれる利用者も必ずいます。男性の高齢者の中には沢山話すことを好まない方も少なくありません。

得意不得意があるのは当然で、合う合わないがあって当たり前です。そのためのチームケアであるとも言えます。

コミュニケーションは奥が深く、一朝一夕で身につくものではありません。

例えば男女ではパーソナルスペースに違いがあり、さらに個人差もあります。立ち位置や相手の視界に入るときの侵入の方向までがコミュニケーションのポイントになり得ます。
最低限の信頼関係を築くまでと、全幅の信頼を得るまでのコミュニケーションでも意識すべきポイントは変化し、しかも人の心は常に変化し続けます。

全てが完璧にこなせる、コミュニケーションの達人とも呼べる介護職者は多くはありません。

もし先輩職員や上司が達人に見えるならば、時間をかけて試行錯誤を重ねながら積み上げてきた結果であり、そんな先輩や上司にも恐らく苦手な利用者は存在します。

決して焦らず、少しずつ身に着けていくことで、コミュニケーション上手な介護職者を目指しましょう。

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