介護職だけではなく、睡眠障害に悩む人は少なくありません。
全く眠ることが出来ないという不眠症はごくわずかで、入眠困難や中途覚醒、早朝覚醒といった形で睡眠時間の不足に悩む人は沢山います。
病院で治療をうける人も少なくはありませんが、通院や受診をしていない潜在的な患者数も実際には多いといわれています。
介護職は夜勤があるだけでなく、早朝からの早出や夜遅くまでの夜勤などで生活が不規則になり、睡眠障害の原因となり得るストレスも少なくない仕事です。
そこで、今回は不眠症の原因と介護職でも出来る不眠症対策、対処法について紹介したいと思います。
目次
不眠症に悩んでる介護士は多い?
不眠症という見た目から、全く眠れない病が不眠症であると考える人は少なくなありませんが、入眠困難や中途覚醒、早朝覚醒によって十分な睡眠時間が取れないことも不眠症に当てはまります。
また、熟眠障害と呼ばれる熟眠感が得られない、睡眠時間は十分であるのに寝足りなさを感じることなども不眠症に含まれます。
成人の20人に1人は何らかの睡眠薬を服用しているという調査結果もあり、睡眠薬に頼らなければスムーズに入眠できないことも睡眠障害であり不眠症です。
夜勤前日や夜勤明け、早出前日、夜勤前日などで睡眠時間を調整することもある介護職では睡眠リズムが不規則になりがちで、特に入眠困難に悩む介護職は少なくありません。
「ナースコールが鳴っている気がする」と夜中に起きてしまい中途覚醒に悩むような、明らかに介護職の精神的な負担が原因となった不眠に悩むこともあります。
一般的に入眠時間と起床時間は毎日同じ時間に合わせることが生活リズムを整えると言われますが、勤務時間がバラバラな介護職ではそれも難しくなります。
そんな中の一部に、睡眠障害として生活に支障が出るほどの症状に悩む人も実は多いんじゃないかな。
介護職が不眠症になってしまう原因
不眠症の原因を大別すると三種類に分けることが出来ます。
ストレス
ストレスは不眠の大きな原因になります。不安感や緊張といったストレスは睡眠障害に繋がりやすいものです。
うつ病などの症状として不眠が現れることもあれば、不眠が精神疾患に繋がることも多く、ストレスと睡眠には切っても切れない関係があります。
睡眠状態の悪化は自律神経の乱れに繋がり、自律神経の乱れは睡眠状態の悪化に繋がります。
眠れないことでストレスが大きくなり、よりストレスが大きくなり眠れなくなるという悪循環は、いずれ不眠や精神疾患に繋がってしまうのです。
生活リズム、生活習慣
人の身体は目覚めてから15時間程度でメラトニンの分泌が始まり、徐々に眠くなり始めます。
起床後15時間程度で分泌され始めたメラトニンは深夜には最大の分泌量となり、メラトニンの働きで眠ることが出来るのです。そして起床後に朝日を浴びればメラトニンの分泌は止まります。
メラトニンの十分な分泌には起床時に浴びる日光、活動期間中に浴びる日光が必要です。
他に夜間帯の携帯使用などによるブルーライト、カフェインの摂取などでメラトニン分泌が抑制されます。
不眠症の診断を受けた場合にはカフェインの摂取を制限するように医師から指示されるほど、カフェインには睡眠を妨げる作用があります。
その他の疾病など
不眠症が精神疾患の症状として表れることもあれば、不眠症が精神疾患の原因となることもあります。
しかし、不眠症と密接に関係する病は、精神疾患だけではありません。
肥満などを原因に発症する睡眠時無呼吸症候群によって不眠になる、傷病による身体の痛みを原因に寝つきが悪くなることもあります。
頻尿や喘息、花粉症など、入眠や長時間の睡眠を妨げる病気は少なくありません。
カフェイン以外にも服用している薬が睡眠を妨げる事があるから、服薬を必要とする治療をしているならそちらの医師に相談することも大切だね。
不眠症解消のための生活リズムの改善法
夜勤や早出などで生活リズムが乱れがちな介護職を続けながら生活リズムを整えるためには、ポイントを押さえて取り組む必要があります。
では、難しい介護職での生活リズム改善のポイントを紹介します。
生活リズムは早出に対応する形で整える
一般的には毎日の起床時間を一定に保つことで生活リズムを整えます。その際、介護職者ならば早出に対応する時間で調整することがオススメです。
22時に入眠して5時に起床するというリズムで7時間睡眠を常に確保することが出来れば、それが一番生活リズム改善になるでしょう。
5時から22時までは17時間なので、丁度眠くなる時間でもあります。
夜勤の時も同じ時間に起床して仮眠をとってから出勤し、夜勤後にも短時間の仮眠をとることで基本的には22時に眠るという生活を続けます。
この様なリズムで生活することが出来れば、二回の仮眠によって夜勤毎に生活リズムのズレをリセットできます。
早出に対応する時間での起床を基本とすれば、基本より早く起きなければならないことはありません。
入眠時間が前後することがあっても5時に起床するリズムを身につけることが、早出を想定する場合の最も理想的な生活リズムです。
当然、早出の出勤がもっと早い時間であれば、その時間に合わせる必要が生じ、外出や遅出など、睡眠時間を保つことが困難な場合もあります。
個々に合わせた生活リズムを検討し、一定のリズムで生活することが大切なのです。
入眠儀式を一定に保つ
生活リズムを全く同じに整えることが難しい場合、スムーズな入眠で想定した睡眠時間をしっかり眠ることが重要です。
早出で5時に起床する必要があるが、遅出の後は急いで帰宅して食事を摂っても22時に入眠することは不可能な場合もあります。
家事負担もあるなかで、介護職が生活リズムを一定に保つのは実はとても困難です。
その中で可能な限りしっかり眠るためにはスムーズな入眠が重要であり、入眠儀式を取り入れるのがオススメです。
寝間着に着替えてから電気を消してトイレに行き、布団に入る。それだけでも構いません。継続することで、自分なりの入眠儀式となります。
寝間着に着替えるのは入浴後ではなく入眠の直前。起床後もすぐに着替える。布団から出たら二度寝は絶対にせず、寝室自体も寝るとき以外は立ち入らないことが出来ればよりベストです。
入眠前の行動を常に一定に保つことが出来れば、同じ行動をとることで意識を睡眠に向けることが出来るのです。
入眠前の行動と起床後の行動をルーティンとすることで、夜勤前に遅めに眠りたい時や早出の為に早めに眠りたい時でも入眠をスムーズにします。
生活全体を見直す
睡眠を中心とした改善法以外にも、睡眠障害への対処法があります。
まずはストレスです。ストレスは睡眠障害の原因として大きな割合を占めるものです。
生活のストレスを少なくすることが出来れば、睡眠障害の改善に繋がるかも知れません。
次に食事ですが特に夕食の時間が大切で、深い睡眠の妨げにならない時間として入眠の2〜3時間前には夕食を終えるべきです。
眠るときには体温が下がっていくことが必要であり、食後30分は体温が上がるため不適切です。
食後30分程度で体温が下がり始め、血糖値も下がり始めます。消化を促すホルモンには眠気を誘発する物もあります。食後30分以上たてば眠気を誘発し、一見すれば眠りやすそうに見えます。
しかし食後の睡眠は消化にエネルギーを使うため眠りが浅くなる恐れがあります。やはり夕食から2〜3時間は時間を開けて眠るべきでしょう。
体温を少しだけ上げてから、ゆっくりと下がっていく過程は入眠を安らかにするため、夕食後1時間程度経ってから入浴、入浴後に軽いストレッチなどで運動に取り組むことはオススメです。
そのままテレビや携帯に触れずに入眠儀式に移れば、体温の変動やブルーライトの影響などを受けずに入眠を助ける事でしょう。
カフェインは取らず、飲酒も控える。ニコチンは脳の覚醒を促すので禁煙することも有効です。
睡眠は身体の調子を整えてくれますが、そもそも身体の調子が良くなければ良質な睡眠は難しくなるのです。
眠剤には効果時間で超短時間型、短時間型、中時間型、長時間型があるのは介護職なら一般的だ。医師と相談しながら自分にあったものを選択すべきだね。
生活サイクルを整えるために転職する
生活リズムの改善は不眠解消の最大の手段ですが、介護の仕事においては個人の努力に限界があるのも確かです。
遅出の翌日が早出では睡眠時間が短くなるのは当たり前で、たまに入る夜勤は生活リズムを乱します。
むしろ定期的な夜勤や夜勤だけの勤務の方が生活をリズムで捉えた場合には、良い場合も少なくありません。
夜勤をきっかけに生活リズムが大きく崩れるならば、仮眠がとれない、仮眠で心身が休まっていないことが原因かもしれません。
夜勤の翌日は休みとして生活リズムを整える日を準備してもらう、早出、遅出、夜勤などの変則勤務は週に二種類以上を入れず、日勤を中心に早出の週や遅出の週といったシフトであれば変則勤務にも耐えられるようになるでしょう。
遅出からの早出のようなシフトには、元々無理があるものです。
シフト以外の部分でも、夜勤の終わりかけに身体的な負担の大きな仕事があるような場合には睡眠状態に影響するかもしれません。
当然ながら、ストレスの多い職場では睡眠障害にもなりやすくなります。
不眠と職場の関係が密で、にもかかわらず職場の協力を得ることが出来ないなら、転職することも一つの選択です。
日勤だけの職場やシフトに配慮してくれる職場へ転職することは、生活リズムを確実に整えることが出来ます。
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