今回は特養を辞めたくなる理由と、辞めた後の選択を考えてみようか。
特養は終の棲家とも呼ばれ、介護施設の代表のような施設です。
要介護度3以上でなければ原則入居不可になり、業務における身体介護の割合の増加などで介護職にとってキツい職場になっていると言えるかもしれません。
今回は特養を辞めたくなる理由などを考え、特養からの転職先を紹介していきます。
目次
特養を辞めたくなった理由
人間関係がよくない
今回は特養ならではの不満として、人間関係をあげたいと思います。
従来型の特養なら、4人部屋も少なくありません。そして現在の人員配置では3対1の割合で介護職員を配置するので、単純に一部屋当たり一人以上を配置します。
10部屋あるフロアでは常勤のみなら14人です。10部屋のフロアが三つあれば最低でも40人が常勤します。
介護職と看護職を合わせた人数ですから、職種の比率も人間関係に影響するでしょう。
実際には基準以上の人員配置で運営される場合がほとんどですから、人数はさらに増えます。
40人以上が顔を突き合わせてチームとして介護を実施するのです。
3人でユニットを担当する場合とは異なるしんどさ、辛さがあることでしょう。
これだけの人数が和気あいあいと全員仲良く仕事が出来る職場は、他業種でもそう多くありません。
担当業務の負担が大きい
上記の例では、40人がチームですが、看護職が10人いれば介護職は当然30人です。
全入居者を均等に割り振って、担当する入居者が4名。非常勤も含まれていて、非常勤に担当が割り振られない場合などもっと増えます。
これらは人員配置基準ギリギリで運営している場合に限った話なので極端な例ですが、普段の介護業務と別に担当者としての業務を担う場合は負担が大きくなります。
さらに特養ではケアマネは100対1ですから、この例では2人だけです。一人は介護職や生活相談員を兼務している場合もあります。
こうした人員配置上の特性から、介護職員にケアプランの作成の一部を任せる施設もあります。それ自体は必ずしも間違ってはいません。
介護福祉士の学習過程には介護過程も含まれ、現場目線でのケアプランは施設介護にとってとても大切です。
しかし、こうした通常の勤務に追加して発生する業務は身体的にも精神的にも辛いものですよね。
委員会活動や季節レクリエーション担当など、特養ではこうした業務が多くなる傾向はあるかも知れません。
認知症対応、身体介護の負担
要介護3以上しか入所できなくなった特養では、認知症が重度な方や身体機能の衰えが重度な入居者が増えています。
認知症の対応で、精神的に苦痛を感じる職員は少なくありません。
認知症による症状である不安な気持ちや混乱の表れであると理解できる職員ほど、相談する相手を失っているかもしれません。
身体的に重度な入居者の対応では、腰痛などの身体的な辛さが出てきます。
サポーターを着用する介護職員も少なくありませんし、かといって二人介護を常に実施できるほど人員に余裕もありません。
介護全体が抱える問題ですが、特養では介護度で区切ってしまったためにこうした問題は発生しやすいでしょう。
特養からの転職先の選択肢は?
グループホーム、地域密着型の特養など
従来型での多人数の人間関係に苦痛を感じるなら、グループホームはオススメです。同じ特養で地域密着型の施設も良いでしょう。
これらの施設は入居者の定員が少なく、職員の人数も少ないことが特徴です。
だからといって人間関係が素晴らしい職場かどうかは分かりませんが、少なくともガラリと雰囲気は変わることでしょう。
訪問介護事業所、デイサービス、ショートステイなど
給料面では不利かも知れませんが、居宅サービス事業所もオススメです。
身体的にも認知機能としても、在宅で生活できるレベルの方が利用者となるため負担の軽減に繋がる可能性は高いでしょう。
しかしながら高齢者の重度化、認知症は介護全体の課題であるとも言えます。必ずしも負担が軽減するものではないことも確かです。
特養を含めた他施設
共に働く職員が変わるだけでも、職場の雰囲気は大きく変わります。
同じ特養であっても委員活動の負担やナースとの連携体制、担当制度などは異なりますし、種別が異なる施設では尚更です。
特養はもう嫌だからグループホームを探すなどの限定的な探し方ではなく、何が苦痛で転職を考えるのかをしっかりと理解したうえで、不満が解消するような職場探しをすることがオススメです。
あなたに合った求人の探し方
離職率の低い特養だってあるんだから。
あなたにとって転職を考えたきっかけは何でしょうか。
何か特定の嫌なことが無ければ、やりがいを感じたことや楽しかった仕事を振り返っても良いかもしれません。
その何かを大切にした転職を行い、自分の希望に合った職場で働くことが出来れば、楽しくやりがいも感じながら働くことが出来るでしょう。
しかし、もう認知症ケアはしたくないけどあなたの施設に認知症の入居者はたくさんいますか、など聞けるはずもない事も事実。
そんな時は介護求人サイトを利用して、どんな職場を探しているのかをしっかりと伝えてみるのも手かもしれません。
実は身体的には重度者が多いけれど、認知症の利用者は少ない施設などを紹介してもらえるかも知れません。
それが難しくても、認知症対応で怪我をした経験から認知症対応に不安を感じているなどの情報を事前に伝えておいてくれるだけで、次の職場が働きやすくなるケースもあります。
ぜひ介護求人サイトを活用して、あなたに合った転職先を見つけてみましょう。
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求人サイトによっては対応エリアが首都圏のみのところもあります。
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そのため「希望されてる施設ですが、実は先日集団退職があって…」など、他では聞けないような話を聞くことができるので、入ってからのミスマッチも防ぐことが出来ます。
2位「きらケア介護求人」(首都圏向け)
求人数 | 12,000件以上(2017年9月時点) |
対応エリア | 首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉) |
対応職種 | 介護福祉士(介護士)、社会福祉士、ケアマネージャー、 介護職員基礎研修、介護職員初任者研修、介護職員実務者研修、社会福祉主事任用、ホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、無資格OK |
職場の内部情報に詳しい
きらケア介護では、介護業界に特化して求人紹介を行っているため、施設ごとの人間関係、離職率、雰囲気などの口コミ・評判に非常に詳しいです。
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キャリアアドバイザーの対応が丁寧
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給料・条件交渉をしてもらえる
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これまでに何度も給料交渉をしてきているプロなので、施設の担当者にうまく給料交渉をしてもらえて給料アップが叶うこともあります。
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求人数 | 4,000件(2017年9月時点) |
対応エリア | 関東・関西中心 |
対応職種 | 介護福祉士、ケアマネジャー、実務者研修、介護職員初任者研修、ホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、看護助手、無資格OK |
介護業界に詳しいプロのアドバイザーが担当
ベネッセグループ自身が介護施設を運営していることもあり、キャリアアドバイザーは介護業界に非常に詳しいプロばかりです。
そのため求人を紹介してもらう時にも施設の内情を詳しく教えてもらえたり、施設ごとに異なる面接で気をつけるポイントも教えてもらえるので、安心してサポートを受けられます。
高待遇・優良企業の求人が豊富
ベネッセ介護は大手企業の知名度もあり、求人を扱っている施設も大手企業や優良企業も多いため、高待遇・好条件の求人も豊富に紹介してもらえます。
求人サイトによっても取り扱っている求人が異なりますが、ベネッセでしか扱っていない優良企業の求人も多いので、できる限り2社以上の求人サイトへの登録をオススメします。
特養から在宅まで幅広い求人の紹介が可能
ベネッセ介護では介護分野に特化していることもあり、特養、老健、有料、デイサービス、在宅など、幅広い分野の求人の取り扱いがあります。
それぞれの施設で働くメリット・デメリットも事前に教えてもらえるので、「入ってみたらイメージと違った…」ということもなくミスマッチになるケースもほとんどありません。