サ高住は介護報酬を伴う介護事業を実施しない場合が多い等、高齢者の住まいとして認知されながら、他の介護施設とは毛色の異なる施設です。
サ高住というものについてよく調べ理解したうえで入職したとしても、仕事内容の違いが大きい為想像と違っていたと感じる方は少なくないかもしれません。
身体介護による負担は小さい場合が多いかとは思いますが、他の施設では最低限の人員が配置基準によって定められるのに対して、サ高住では規模に関わらず日中一人常駐という人員基準しかありません。
介護について理解の少ない事業者が設置・運営していることで、上司と話が合わない等の問題が発生することもあるでしょう。
今回はサ高住を辞めたいと感じている介護職の人に、転職による解決を提案していきたいと思います。
目次
サ高住を辞めたくなった理由
介護の仕事だと思っていたが、仕事内容に介護がなかった
サ高住は介護報酬を伴う介護事業を実施せず、介護保険法上にも位置づけの無い施設です。
高齢者の住まい法という法律が根拠法であり、厚生労働省だけではなく国土交通省が共管するという、非常に珍しい事業です。
しかし利用者にとってはもちろん、介護職者にとっても介護施設のような認識をされているケースは少なくありません。
居宅サービス事業所が併設して施設のような建物で施設のようにサービスが提供される場合もあるため、誤認を加速しているとも言えます。
介護福祉士やヘルパー2級が要件となることもあって、介護の仕事だと思って入職してみたけど、実際には介護が無くてやりがいを感じないという方は少なくないのではないでしょうか。
買い物に行ったり、受付業務をしたり、ご家族やケアマネへの電話連絡、食事の提供、簡単な掃除や家事の手伝いなど。
仕事内容の面で、介護職としてのやりがいを感じないという方は少なくないかもしれません。
ナースコールの対応の負担が大きい
サ高住は日中に一人でも職員を常駐すれば設置基準を満たします。極端に言えば、百戸を一人で担当しても制度上問題がありません。
夜勤に至っては配置基準はなく、30%のサ高住は夜勤を一人だけで配置しています。
オムツ交換や移乗介助などの腰痛の原因になるような身体介護はなくとも、少人数、ましてや一人での業務に電話対応まであるような、辛い人員配置のサ高住もあるかもしれません。
制度上それが可能になっていることは、他の施設ではありえない点です。
サ高住の事業所では看取りにまで対応したいと考える事業所も多く、中には自費サービスとして介護の内容を提供しているサ高住もあります。
業務の内容は決して辛いものでなくても、担当戸数や業務の範囲からしんどさを感じる方もいるのではないでしょうか。
上司の考え方、運営の考え方に不満がある
サ高住は営利会社が中心に設置、運営されるサービスです。
さらに介護サービス業者の割合が半数以下という点も特徴です。
医療分野の参入などは他の介護施設でも当たり前にありますが、建築・不動産の割合が高いという特異なサービスでもあります。
土地、建物の有効活用として、高齢者をターゲットとした事業でありながら複雑な認可も不要なサ高住は他業種の参入が多いと言えます。
基本的には申請すれば特定施設入居者生活介護の認可をとり有料老人ホームとして運営出来ますが、それをしない施設が多く2割のサ高住は併設事業所もありません。
上司が他業種で介護に知識がない、利益を追求し福祉の本質から外れた運営になっていると感じる場面はあるかもしれません。
サ高住からの転職先の選択肢
居宅サービス事業所
居宅サービス事業所はサ高住の連携先として中心になるものです。
業務の内容などについて理解しやすいでしょうし、サ高住での経験も在宅高齢者の支援に近い場合が多く経験が生かせます。
給料面でも、そこまで不利にならないケースは多いかもしれません。
サ高住の給料はピンキリですが、高給に設定されるケースは少ないようなので、給料ベースで探しても事業所によっては問題ないでしょう。
施設サービス
最近では、施設の特定のフロアがサ高住扱いでの契約になっているケースもあるようです。
また、住宅として契約していても介護施設のような設備になっており、サービス内容も自立者向けの施設に近いサ高住もあります。
もし勤務されていたサ高住がそのような形態だった場合、有料老人ホームや軽費老人ホームなどの施設は違和感も小さく働けるでしょう。
とはいえ施設介護では、サ高住の職員と比べて業務における身体介護の割合が急増します。
身体的な負担、環境・業務内容の急激な変化にともなう精神的な疲労にも注意して転職先を検討しましょう。
他のサ高住の施設
サ高住は数を増やしていますが、一つのサ高住に職員の配置される数が少ない点が特徴です。
そのため、介護業界全体でもサ高住の経験者というと少ないのではないでしょうか。
自分がもっと介護をして、専門職者として働きたかったならば自費サービスを積極的に提供するサ高住を。
夜勤の負担が辛かったなら、夜勤を配置せず緊急電話で対応するタイプのサ高住を。
転職先に求めるものをしっかりと把握すれば、経験者として優遇されながらの転職も夢ではありません。
あなたに合った求人の探し方
自分にどういう経験があり、どういうスキルを売りに出来るのか、それを評価してくれる施設・事業所を探すのも一つの手だよ。
介護求人サイトを使った転職のメリットは、前の職場での不満、次の職場に求めることを伝えてそれに合った職場をピックアップしてもらいつつ、それとは別に給料の条件や施設種別の条件などでも紹介してもらえる点です。
基本的には施設で探しながらも、もし給料の条件が良いサ高住があれば検討したい、家から近い職場は一通り確認してみたいなど。
最終的に一つの職場を選んで働く事になりますが、様々な視点から探してくれます。
さらに要介護度が高い職場は不安だからと特養は断っていても、新設で介護度が低い特養があるからと教えてくれたり、思ってもいない求人が見つかることもあります。
求人サイトは紹介会社を押し付けてくる営利企業ではなく、上手くマッチングしてくれるパートナーです。
賢く介護求人サイトを利用して、あなたにとって良い職場を見つけられる転職にしましょう。
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求人サイトによっては対応エリアが首都圏のみのところもあります。
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そのため「希望されてる施設ですが、実は先日集団退職があって…」など、他では聞けないような話を聞くことができるので、入ってからのミスマッチも防ぐことが出来ます。
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求人数 | 12,000件以上(2017年9月時点) |
対応エリア | 首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉) |
対応職種 | 介護福祉士(介護士)、社会福祉士、ケアマネージャー、 介護職員基礎研修、介護職員初任者研修、介護職員実務者研修、社会福祉主事任用、ホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、無資格OK |
職場の内部情報に詳しい
きらケア介護では、介護業界に特化して求人紹介を行っているため、施設ごとの人間関係、離職率、雰囲気などの口コミ・評判に非常に詳しいです。
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キャリアアドバイザーの対応が丁寧
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給料・条件交渉をしてもらえる
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「あと月1万円給料が高かったら、ここの施設に行きたいんだけど…」という正直な気持ちを伝えてみてください。
これまでに何度も給料交渉をしてきているプロなので、施設の担当者にうまく給料交渉をしてもらえて給料アップが叶うこともあります。
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求人数 | 4,000件(2017年9月時点) |
対応エリア | 関東・関西中心 |
対応職種 | 介護福祉士、ケアマネジャー、実務者研修、介護職員初任者研修、ホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、看護助手、無資格OK |
介護業界に詳しいプロのアドバイザーが担当
ベネッセグループ自身が介護施設を運営していることもあり、キャリアアドバイザーは介護業界に非常に詳しいプロばかりです。
そのため求人を紹介してもらう時にも施設の内情を詳しく教えてもらえたり、施設ごとに異なる面接で気をつけるポイントも教えてもらえるので、安心してサポートを受けられます。
高待遇・優良企業の求人が豊富
ベネッセ介護は大手企業の知名度もあり、求人を扱っている施設も大手企業や優良企業も多いため、高待遇・好条件の求人も豊富に紹介してもらえます。
求人サイトによっても取り扱っている求人が異なりますが、ベネッセでしか扱っていない優良企業の求人も多いので、できる限り2社以上の求人サイトへの登録をオススメします。
特養から在宅まで幅広い求人の紹介が可能
ベネッセ介護では介護分野に特化していることもあり、特養、老健、有料、デイサービス、在宅など、幅広い分野の求人の取り扱いがあります。
それぞれの施設で働くメリット・デメリットも事前に教えてもらえるので、「入ってみたらイメージと違った…」ということもなくミスマッチになるケースもほとんどありません。