そのあたりはまた今度にして、社会福祉士について給与の面から見てみようか。
社会福祉士の平均月収は?
厚生労働省「介護従事者の給料(平成28年)」
社会福祉士には、勤務可能な職種が多数存在します。
病院に勤務するMSW(メディカルソーシャルワーカー)や、学校に勤務するSSW(スクールソーシャルワーカー)、面白いところでは刑務所で務める方もいます。
広く福祉に関わる知識を習得した専門職ですので、勤務先も様々です。
ここでは介護・福祉に関わる職場についての給与を示していますが、職場に応じて給与の差の大きい資格であると言えるでしょう。
社会福祉士の給料は上がりにくい!
社会福祉士 | 介護福祉士 | 精神保健福祉士 | |
昇給している | 63.8% | 50.6% | 57.3% |
昇給していない | 33.4% | 45.5% | 40.1% |
不明 | 2.8% | 3.8% | 2.6% |
厚生労働省「介護従事者の昇給について」
社会福祉士 | 介護福祉士 | 精神保健福祉士 | |
月給の場合 | 10,667円 | 8,966円 | 11,852円 |
時給の場合 | 310円 | 225円 | 456円 |
厚生労働省「介護従事者の昇給額」
社会福祉士の給料が上がりにくい理由を見てみよう。
相談業務が中心の事務職員である
生活相談員は事務職員です。電話応対や面談を通して、相談援助業務を行う点は多くの職場で共通しています。
しかしだからこそ、結果の見え辛い仕事であるともいえます。
入退去やサービス利用の手続き、地域との連携など、取り扱う範囲は広いですが、福祉知識をもった事務員として扱われることもしばしばある仕事。
そのために、周囲に認められるような結果が見え辛い仕事になってしまうこともあるでしょう。
業務内容が分かりづらい
生活相談員は介護老人福祉施設には入居者の人数100人に対して1人、デイサービスではサービス提供時間を通して最低1人など、設置義務のある役職です。
施設を運営するうえで設置しなければいけない専門職。
しかし事務所での電話対応や個別での面談などの業務が多く、走り回る訳でもなければ数値的な成果を示しやすい職種とは言えません。
そのため、主任やリーダーといった介護施設における役職者への昇進は困難になります。
少数しかいないため、配置換えが起こりづらい
介護福祉士の場合、現場から施設全体の統括主任や施設長になる方もいます。
リーダー、副主任と役職手当が増えていき、基本給の昇給もあいまってキャリアプランは明確です。
しかし生活相談員は施設や事業所全体で数名、設置基準の人数丁度しか配置されていないケースも少なくありません。
そんな中から、一人が抜けてしまい主任業務にあたるといった人事には難しさもあるようです。
もちろん無いとは言いませんが困難でしょう。
病院に勤務するMSWならば他部署は医師や看護師ばかりで、昇進し得る役職は幹部のみかも知れませんよね。
社会福祉士 | 介護福祉士 | 精神保健福祉士 | |
経営者 | 1.1% | 0.4% | 0.5% |
施設長・管理者 | 10.8% | 5.0% | 12.1% |
相談員・指導員 | 52.2% | 7.0% | 62.7% |
サービス提供責任者 | 0.7% | 6.5% | 0.4% |
介護職員 | 8.3% | 53.5% | 2.0% |
ホームヘルパー | 0.7% | 13.6% | 0.3% |
看護職員 | 0.5% | 0.7% | 2.8% |
リハビリテーション職員 | 0.4% | 0.3% | 2.0% |
事務職員 | 8.9% | 1.0% | 4.2% |
教員・研究職 | 2.4% | 0.5% | 2.1% |
その他 | 13.0% | 9.7% | 9.1% |
不明 | 1.1% | 1.8% | 1.8% |
介護福祉士の120067人の5%と比べたら人数的にも少ないし、介護職と違ってリーダーや主任なども少ないから、大規模な職場じゃないと管理職までの中間が無いからね。
大きな病院だとMSWの部署で室長になれたりするし、結局は能力次第だけどね。
社会福祉士が給料をアップする方法
別の資格を取得する
生活相談員は介護老人福祉施設において兼任が可能な役職です。
1名配置されていれば、その人が 機能訓練指導員・介護支援専門員を兼任することができます。
つまり、機能訓練指導員やケアマネージャを取得することで資格手当はもちろんのこと、給料アップや昇進の足掛かりとする事が出来るのです。
設置基準上の問題を解決できれば、デイサービスなどで介護職を兼務も出来ます。
この辺りは職場の人員配置の話になってしまいますが、少なくとも資格を取得することで資格手当分の給料アップは出来ますよね。
独立する
社会福祉士は日本社会福祉士会から認定社会福祉士として認められると、独立型社会福祉士という形で独立する事ができます。
これで給料が必ずアップするとは言い切れませんが、社会福祉士として相談料をとったりや青年後見を行う講演の依頼料などで施設や事業所で働く以上に稼ぐ方はいらっしゃいます。
身一つでできるだけに福祉の知識以上に経営のセンスも必要になりますが、収入アップを考える上で一つの選択肢ではあるでしょう。
より給料の良い職場へ転職する
別の資格を取得しても、社会福祉士、生活相談員としての給料が増えるわけではありません。対応可能な業務が増え、資格手当は貰えるでしょうがそれまで。
独立は当たり外れが大きく不安定で、仕事を取れるかどうかで収入が減るケースもあります。
より確実に、社会福祉士という資格を活かしながら給料アップを目指すなら、転職が一番近くて確実な道かも知れません。
社会福祉士こそ、職場選びが重要な資格じゃないかな。
社会福祉士の給料が高い職場の特徴
社会福祉士を多く雇用する職場
生活相談員は設置義務に基づいて配置されるケースが多くありますが、そうした「必要だから配置している施設」にとって、生活相談員の給与は義務だから払っている経費という色が強くなります。
それでは給与アップに繋がらないことは明白でしょう。社会福祉士の高い知識や専門性を必要としてくれる職場だからこそ、それに見合った給与を支払ってくれるのです。
その意味では、社会福祉士が多く雇用されている職場は、給与が高い職場の高い職場の目安と言えます。
現場の介護福祉士でも出来る仕事に高い給料を払って社会福祉士を雇用したくない、という職場ではなく、社会福祉士の専門性を求めている職場の方が扱いが良いのは当たり前と言えますよね。
規模の大きな法人
小さな規模の施設などで働く生活相談員ほど、送迎などの本来の社会福祉士の専門性から離れた仕事が回ってくるケースが多くなるでしょう。
相談援助が必要とされるケースが多くなればなるほど社会福祉士の専門性を発揮でき、相談対応の頻度が増えれば増えるほど成果も示しやすくなりますが、小さな事業所などでは相談ケースの頻度自体が限られます。
中には電話が引っ切り無しに鳴っている小さな事業所もありますが、そういった事業所は国や市からの委託で地域の福祉事業を実施しているなど、福祉事業の規模の大きな事業所であるケースが多いかと思われます。
人員や建物の規模だけではなく、地域で実施している事業の規模などにも注意して、社会福祉士が取り扱う業務が多く、重用されそうな職場を探しましょう。
病院や企業、地方自治体など、運営母体の大きな職場
先程からお伝えしている通り、社会福祉士は求められる職場の種類が非常に多いのが特徴です。
介護福祉士同様に高齢分野はもちろん、障害、医療、保健など幅広い分野で活躍できる資格といえます。
せっかくですから、大きな病院や企業、地方自治体など、運営母体が大きな職場という視点から探してみるのも良いかも知れません。
必ずしも母体が大きいから給与が良いというわけではありませんが、昇進や給料アップの基準が示されていたり、生活相談員だけで部署が設定されているなど、大きな規模の職場だからこそのメリットがあります。
給料が高い職場を探す方法
営業や事務なんかと違って業務範囲の分かり辛い社会福祉士にこそ、活用してほしいサービスさ。
おすすめの介護求人サイト
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求人サイトによっては対応エリアが首都圏のみのところもあります。
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1位:「スマイルSUPPORT介護」(全国対応)
求人数 | 84,000件以上(2017年9月時点) |
対応エリア | 全国対応 |
対応職種 | 介護福祉士、社会福祉士、社会福祉士主事、ヘルパー1級、ヘルパー2級、介護職員初任者研修、実務者研修、介護職員基礎研修、ケアマネージャー(介護支援専門員)、主任ケアマネージャー(主任介護支援専門員)、無資格OK |
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また運営している長谷川ホールディングスは介護施設や福祉施設の運営もしているため、介護業界に精通しているキャリアアドバイザーが多く、介護業界特有の悩みにも共感してもらえます。
評判の悪い施設を省いて紹介してもらえる
スマイルSUPPORT介護では、介護業界に精通していることもあり施設情報にも詳しいのですが、ブラックな施設は紹介しないという方針を徹底しています。
そのため「希望されてる施設ですが、実は先日集団退職があって…」など、他では聞けないような話を聞くことができるので、入ってからのミスマッチも防ぐことが出来ます。
2位「きらケア介護求人」(首都圏向け)
求人数 | 12,000件以上(2017年9月時点) |
対応エリア | 首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉) |
対応職種 | 介護福祉士(介護士)、社会福祉士、ケアマネージャー、 介護職員基礎研修、介護職員初任者研修、介護職員実務者研修、社会福祉主事任用、ホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、無資格OK |
職場の内部情報に詳しい
きらケア介護では、介護業界に特化して求人紹介を行っているため、施設ごとの人間関係、離職率、雰囲気などの口コミ・評判に非常に詳しいです。
求人を紹介される時も「あそこの施設は給料は確かに高いけど、残業もかなり多いのでプライベートの時間は取りづらいかもしれません…」などネガティブな情報もきちんと教えてもらえます。
キャリアアドバイザーの対応が丁寧
きらケア介護では、7割が女性スタッフということもあり、寄り添って話を聞いてもらえるので安心できるひいう人も多いです。
また「まだ転職は迷ってるけど、どんな求人があるか見てみたくて…」というような情報収集の段階でも、丁寧に対応してもらえるので安心です。
給料・条件交渉をしてもらえる
きらケア介護では、一人ひとりに担当のキャリアアドバイザーがついてもらえるのですが、求人を探してもらえるだけでなく、面接のサポートはもちろん、施設への給料や条件交渉までしてもらえます。
「あと月1万円給料が高かったら、ここの施設に行きたいんだけど…」という正直な気持ちを伝えてみてください。
これまでに何度も給料交渉をしてきているプロなので、施設の担当者にうまく給料交渉をしてもらえて給料アップが叶うこともあります。
3位:「ベネッセの介護士お仕事サポート」(関東・関西メイン)
求人数 | 4,000件(2017年9月時点) |
対応エリア | 関東・関西中心 |
対応職種 | 介護福祉士、ケアマネジャー、実務者研修、介護職員初任者研修、ホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、看護助手、無資格OK |
介護業界に詳しいプロのアドバイザーが担当
ベネッセグループ自身が介護施設を運営していることもあり、キャリアアドバイザーは介護業界に非常に詳しいプロばかりです。
そのため求人を紹介してもらう時にも施設の内情を詳しく教えてもらえたり、施設ごとに異なる面接で気をつけるポイントも教えてもらえるので、安心してサポートを受けられます。
高待遇・優良企業の求人が豊富
ベネッセ介護は大手企業の知名度もあり、求人を扱っている施設も大手企業や優良企業も多いため、高待遇・好条件の求人も豊富に紹介してもらえます。
求人サイトによっても取り扱っている求人が異なりますが、ベネッセでしか扱っていない優良企業の求人も多いので、できる限り2社以上の求人サイトへの登録をオススメします。
特養から在宅まで幅広い求人の紹介が可能
ベネッセ介護では介護分野に特化していることもあり、特養、老健、有料、デイサービス、在宅など、幅広い分野の求人の取り扱いがあります。
それぞれの施設で働くメリット・デメリットも事前に教えてもらえるので、「入ってみたらイメージと違った…」ということもなくミスマッチになるケースもほとんどありません。