介護職員の離職率の高さ、他分野への人材の流出は国も対策を行っている内容であり、図は国が実施する介護人材の呼び戻し施策の一つです。
国が補助金を出してでも離職した介護職員を呼び戻そうとする根底には、人手不足から経験者を求める現場の声があります。
ブランクありで復職する介護職員は一度は介護を離れた人材であると同時に、介護現場の現実を知りながらも復帰してくれる人材とも言えるのです。
新たに教育をするより、職場環境を整えて復職組を狙うのは、即戦力を狙う上での施設や事業所の戦略とも言えるよね。
目次
介護職を離れてしまった理由とは?
雇用する側もまた辞めてしまうのではと考えるから、理由は大切だよ。
結婚・出産のため
介護以外に転職するケースで2割近くを占めるのが結婚・出産・育児です。
介護分野は女性が70%を超える職場が多く、管理職や相談職を除く現場レベルではその割合はより増加すると思われます。
女性の職場であることが、結婚や出産を機に退職する方が多い理由ともいえるでしょう。
介護職として働く事に問題があるのではなく、就労すること自体に問題があるケースと、夜勤や早出といった不規則な勤務が問題になるケースがあります。
職場に対する不満
法人や事業所に対する不満や人間関係の問題から転職を検討し、結果介護を離れるケースは少なくないでしょう。
介護そのものに対する不満、身体的な負担の大きさは実は退職理由として大きな割合を占めるものではないため、根本的には介護職として働く事に問題はないケースになります。
魅力的な職場を見つけたから転職したというケースは多くないため、相対的に不満が大きかったという事も出来るでしょう。
再度の転職を機に介護への復帰を考えることは、現在の介護求人の多さを考えれば当然かもしれません。
介護自体に対する不満
仕事のキツさや不規則な勤務、少ない給料など、介護業界が抱える問題を理由に転職したケースです。
復帰を検討する上では、少ないケースかも知れません。
介護自体に不満があったり、合わないと感じたなら、介護に復帰しても同様の悩みや不満を抱える恐れはあるでしょう。
業務に関連する心身の不調を理由とする転職は、介護業界で継続して働く事の困難さから、介護を離れる転職の理由で割合が高くなっている可能性もあります。
職場復帰の時に感じる不安
身体介護の手技に関する不安
移乗介護や排せつ介助、食事介助など、介護場面では介護者のミスが利用者の生命に関わることもあります。
そもそも死亡事故が発生する割合は低いですし、多くの場合介護者のミスが直接的な原因にはなりません。
しかし命を預かる仕事である以上不安を感じるのは当たり前で、むしろ不安を感じない方が介護者として問題です。
ましてやブランクがあり、忘れている知識や古くなっている知識もあるでしょう。知識として覚えていても現場で身体がスムーズに動くかは、やってみなくては分からないと言えるかも知れません。
法制度や考え方が変わっている事への不安
ほんの数年前まで、介護施設と言えば回廊型廊下の多床室、大規模施設が普通でした。
現在ではユニット型施設が主流であり、一人一部屋、廊下は短くリビングやキッチンがあります。
大規模なお風呂に作業的に「入れる」のではなく、個浴を備える施設も多くなってきています。
介護保険は利用者主体で契約制度で提供されるサービスであり、措置制度として提供された時代に働いていた人からすれば根本的に違います。
こうした考え方の違いは、介護職員に求められる言葉遣いの違いなどに表れており、変化に対応できるのかは不安の一つでしょう。
身体的な負担に対する不安
介護を離れてからの年数は人それぞれですが、少なくとも現役で働いていた時より今の方が年齢を重ねていることでしょう。
それがすなわち体力が衰えている事とは言えません。体力を必要とする仕事に就いていたかも知れませんし、趣味で運動を始めた方もいるでしょう。
しかし、多くの場合で介護を離れた時間分体力が落ちていたり、筋力が低下しているのは事実です。
そうした自身の衰えは、介護技術を忘れていることと相まって不安の原因となるかも知れません。
身体が覚えている部分もあるし、今言ったようにブランクに関係なく誰でも不安な部分である。あまり気にしすぎないで欲しいけどね。
職場復帰をしてからよくある失敗
介護技術は動作記憶だから、自転車や水泳と同じで簡単に忘れるものでもない。復帰したからといって、特に失敗しやすいことなんてないよ。
職場復帰を考える上で、失敗を気にされる方は少なくありません。命を預かる介護職で、それ自体は素晴らしいことです。
しかし職場に復帰し、ブランクがあるからと言って失敗しやすいことなど、そうはありません。
逆に、昔は出来たのに、私が働いていた頃なら、などと考えすぎるあまり失敗に繋がっているといえるでしょう。
心機一転して新たに覚え直すつもりで働くなら、それは知識も適正もある素晴らしい新人であると言えます。
もし失敗をしやすいならそれは以前の職場との違いであり、ブランクが理由であるというよりは転職を理由とするものではないでしょうか。
復帰までに準備しておきたいこと
でもそれは復帰するからというより介護職全員に言えることだし、それだけの意欲があればすぐにも介護リーダーや主任になれるだろうね。
介護従事者に高い専門性が求められる昨今、学び続ける姿勢は大切にしてほしいものです。
疾病や障害をもちながら高齢を迎える方が増加し、医学知識や障害理解が求められる場面も増えています。
また、認知症に関する知識は必須とも言えます。
しかしこれらは介護業界全体が抱える課題であり、復帰する人だけが事前に準備しておかなければならないこととは言えないでしょう。
忘れてしまっている知識はないか、働いていた頃と法律などはどう違うのか。
経験者として雇用される以上確認しておくべき内容はあるかも知れませんが、働き始めてからでも大丈夫でしょうし、むしろ働き始めてからこそしっかりと学んでいくべきであるといえます。
ブランクがあっても介護職として働ける
ブランクを気にして復帰に踏み切れない人は、是非復帰を前向きに検討して欲しいものです。
勤務時間の長さや身体的な負担の大きさ、職場の人間関係などはブランクと関係なしに誰しもが抱える不安です。
ブランクがあり忘れているからこそ、研修体制や教育制度にも注意が必要でしょう。
しかしあなたに合った転職先を探せば、ブランクなど気にせずに、むしろ経験者として優遇されながら働く事も夢ではありませんよ。
ブランク明けでも受け入れてもらえる施設求人の探し方
どうして介護職を一度離れたのかと、なぜ復帰したいのかをしっかりと説明できれば、受け入れ先は多いだろうね。
介護求人ではブランクがあるから断る、現役介護職限定の求人などはそうありません。
逆に言えば、ブランクがあるから受け入れられないという職場はないと言えます。
また辞められるのではないか、それだけが雇用する側の懸念です。
なぜブランクがあるのかと聞かれたときに、夜勤が辛いから辞めたと説明するならば、夜勤の無い職場を探す必要があるでしょう。
子育てを理由に介護を離れたなら、今は子供に手がかからない、子供の体調不良などで休むことはないと説明できた方がベストです。
もしくは、子育て中でも働きやすい福利厚生が整った職場を探すのも良いでしょう。
なぜブランクがあるのか、なぜ今介復帰できるのかを説明するだけ材料があり、それに見合った職場を探すことで、スムーズに転職できるのです。
介護求人サイトなら、介護を離れた理由を伝えることで、離職した理由を払拭できるオススメの転職先をピックアップしてくれます。
また面接などの前に事前に事情を説明した上で、受け入れが可能な職場に関してのみ紹介してくれたり、面接に同行してくれたりとサポートも手厚く転職の強力な味方です。
介護求人サイトを活用して、ブランクを気にせず介護転職を成功させましょう。
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そのため「希望されてる施設ですが、実は先日集団退職があって…」など、他では聞けないような話を聞くことができるので、入ってからのミスマッチも防ぐことが出来ます。
2位「きらケア介護求人」(首都圏向け)
求人数 | 12,000件以上(2017年9月時点) |
対応エリア | 首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉) |
対応職種 | 介護福祉士(介護士)、社会福祉士、ケアマネージャー、 介護職員基礎研修、介護職員初任者研修、介護職員実務者研修、社会福祉主事任用、ホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、無資格OK |
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きらケア介護では、介護業界に特化して求人紹介を行っているため、施設ごとの人間関係、離職率、雰囲気などの口コミ・評判に非常に詳しいです。
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キャリアアドバイザーの対応が丁寧
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また「まだ転職は迷ってるけど、どんな求人があるか見てみたくて…」というような情報収集の段階でも、丁寧に対応してもらえるので安心です。
給料・条件交渉をしてもらえる
きらケア介護では、一人ひとりに担当のキャリアアドバイザーがついてもらえるのですが、求人を探してもらえるだけでなく、面接のサポートはもちろん、施設への給料や条件交渉までしてもらえます。
「あと月1万円給料が高かったら、ここの施設に行きたいんだけど…」という正直な気持ちを伝えてみてください。
これまでに何度も給料交渉をしてきているプロなので、施設の担当者にうまく給料交渉をしてもらえて給料アップが叶うこともあります。
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求人数 | 4,000件(2017年9月時点) |
対応エリア | 関東・関西中心 |
対応職種 | 介護福祉士、ケアマネジャー、実務者研修、介護職員初任者研修、ホームヘルパー1級、ホームヘルパー2級、看護助手、無資格OK |
介護業界に詳しいプロのアドバイザーが担当
ベネッセグループ自身が介護施設を運営していることもあり、キャリアアドバイザーは介護業界に非常に詳しいプロばかりです。
そのため求人を紹介してもらう時にも施設の内情を詳しく教えてもらえたり、施設ごとに異なる面接で気をつけるポイントも教えてもらえるので、安心してサポートを受けられます。
高待遇・優良企業の求人が豊富
ベネッセ介護は大手企業の知名度もあり、求人を扱っている施設も大手企業や優良企業も多いため、高待遇・好条件の求人も豊富に紹介してもらえます。
求人サイトによっても取り扱っている求人が異なりますが、ベネッセでしか扱っていない優良企業の求人も多いので、できる限り2社以上の求人サイトへの登録をオススメします。
特養から在宅まで幅広い求人の紹介が可能
ベネッセ介護では介護分野に特化していることもあり、特養、老健、有料、デイサービス、在宅など、幅広い分野の求人の取り扱いがあります。
それぞれの施設で働くメリット・デメリットも事前に教えてもらえるので、「入ってみたらイメージと違った…」ということもなくミスマッチになるケースもほとんどありません。